実施日程:令和6年12月4日(水)午前 9 時 30 分~ 11 時 30 分
会場:西部生涯学習センター
演題:子どもとのより良いコミュニケーション
講師:公認心理士 スクールカウンセラー 谷澤久美子氏
参加者:15 名
第1ブロック2度目のセミナーを12月4日に開催 しました。講師は昨年度他ブロックで大人気だった 、谷澤久美子先生 です。お話の冒頭より親しみやすい雰囲気を作って下さり、参加者もぐんぐんと先生のお話に引き込まれて行きました。子育てだけでなく、参加者自身の学びにもつながる、大変貴重なお話でした。参加者の質問にも寄り添っていただき、大変感動しました。谷澤先生ありがとうございました。
印象的だった講演内容を①~③としてまとめてみました。
①子どもの心のつぶやき(内言)が子どもの行動に深くかかわっている!
・心のつぶやきは行動を調節し、 日頃の大人の声かけに影響されます。緊張する…もうだめだと思うのか、緊張する…でもやるしかないかと思うのか。子どものつぶやきがどうあってほしいですか?
②今の子どもの現状について
・今の子どもたちは、個別の時代(核家族、家庭内での別行動、スマホの普及)、自己責任の時代(SNSの普及)、あきらめの時代(大震災、原発事故、パンデミック)を生きている。
・10代の子どもは、こうあるべき自分(いい子の自分=自己)、そのままの自分(本音の自分=自我)を行ったり来たりしながら日々を過ごしている。
・家庭内でのかかわりを通し 知らぬ間に我慢や配慮を培えた昭和世代とは 「違う時代」を生きている人として、大人は今の子どもたちへのかかわり方に覚悟が必要。
→今の子どもたち、とてもがんばっている!!とまずは思ってあげてほしい。
③子どもの心のつぶやき(内言)に良い影響を与えるかかわり方とは
・子どもの自問自答を促すような大人の問いかけ(★) が必要。
★何があったの?→子どもに起きた事実の確認。まずは子どもの話を共感を持って聞く。共感の「そなた」を活用しよう! そ:そうなんだね、そうだね な:なるほどね た:たしかにね
★その時どう思った?→子どもが感じた感情の確認。感情に名前を付けてあげよう。「モヤモヤした」 心配な気持ちだったのかもね。「うわぁ~って思った」 不安だったのかもね。脳科学的視点から、感情に名前をつける(感情の特定)と、感情的な行動を司る扁桃体が静かになり、前頭前野が活動し始めます。すると、どのように対応すべきか考えられるようになります 。
★その時どうしたかった?これからどうしたい?→落ち着いた気持ちでこれからどう行動していくかを考えよう。何か手伝えることがあるかな?と援助の 声かけも良いです。
・あなたの性格を変えなくてもよいし、たくさん失敗してもよい、その中で湧いてきた気持ちと戦う必要もありません。そのままの自分で大丈夫。でもどう行動するかは変えられる!!今のままの自分でできる事を考えよう。
最後に・・・自立とは、どういうことなのか?
・苦手で合わない「関係」や「課題」に折り合いをつけ、自分の好きな、得意な合う「関係」や「課題」へ集中できること。
・自分で考えて、選択して、行動し、自分の行動の責任を取りつつ生活すること。
・ひとりですべてを頑張るのではなく、つらい時には「つらい」と言い、時には「助けて」と言えること
・時には 自分で自分の声を聴こう。