<静岡市 PTA 連絡協議会 家庭教育委員会 第1ブロック講演会 活動報告>
・活動日時:令和6年8月3日(土) 10時~11時30分
・場所:アカデ美和 第3集会室
・講師:しずおか♡おでんジャー様(7名)
・対象者:第1ブロック家庭教育委員とその子ども、第1ブロックPTA会員とその子ども
・参加者:44名 (家庭教育委員21名+子ども18名 PTA会員2名+子ども3名)
・演題:見えない違いって何だろう?~広げよう 心のバリアフリー~
・講演内容:
「私たちの暮らす社会にはいろいろな人がいます。それはまるでお鍋の中のおでんのよう。青のりやだし粉をかければもっとおいしくなるように、理解や手助けがあれば、1人ひとりはもっと輝けるはずです。」これは、講演冒頭の言葉です。「おでん」という身近な食べ物を例に、多様性と理解の必要性を説明して下さり、参加者はぐっと引き込まれました。大きく掲示された今日のスケジュールも、目で見て分かる工夫です。障がいを持つ方は、進み具合を視覚的に確認することで安心できるとの事でしたが、このような配慮は誰にでも効果的だと思いました。
知的や発達に障がいを持つ方の感じ方や特性、接し方については、疑似体験、寸劇 DVD 鑑賞、お絵かき、スライドショー、親御さんの思い、詩の朗読、書籍や漫画、絵本の展示紹介など様々な方法を用いて説明して下さいました。
印象的だった内容をご紹介します。
まず、指先をたるませて軍手をはめ、小さなシールを制限時間内に貼るという体験です。思うように指が動かず作業が進まない上に、かけられる言葉によっては、イライラしたり、焦ったり、やる気をなくしたり...。
障がいのある方の気持ちを理解するとともに、幼い子どもたちや、細かい作業が苦手な子どもたちも同じようなことを感じているのだろうと気づくことが出来ました。また子どもにかけている自分自身の言動にも気付かされ、ドキッとする体験でもありました。
また、絵を描く体験では、後半2問のお題が提示されると「どうやって描くの?」「難しい!」と言う声が飛び交いました。障がいを持つ方が抽象的な言葉をかけられたときに抱く戸惑いを実感し、具体的に伝えることの大切さを学びました。
寸劇 DVD 鑑賞やスライドショーでは障がいの特性や接し方を理解することができました。「ひとりひとりみんなそれぞれ。医学的な分類よりも、目の前のその人の苦手なこと、いいところ、魅力を見つけてほしい。障がい=不幸ではないです。そして、笑顔は最強です。みなさんにも思春期、いやいや期などでぶつかる壁もあるけれど、今日のことを頭の片隅において、笑顔で乗り越えてほしいです」との望月隊長さんのお話に、障がいについて学ぶばかりでなく、参加者自身も勇気づけられたことと思います。
分かりやすい言葉と創意工夫溢れる講演内容で、あっという間の 1 時間半でした。子どもたちは参加型の講演会を通して、身の回りにいるお友達の事を思ったり、自分自身が理解してもらえなくて悲しかったことなどを思い出しながら、気づいたり、納得したりできたようです。大人も、日々とっている行動や発言に気づかされました。障がいのあるなしに関わらず、人との向き合い方の基本や、相手を尊重することはどういうことなのか、他人とのコミュニケーションや子育て、親の介護など様々な場面に生かせるヒントを沢山いただきました。
自分が見えている世界だけが全てではなく、いろいろな人の見えている世界があること、いろいろな人がいていろいろな考えがあっていいんだと思えることができたら、とても気持ちの良い、豊かな社会になっていくのではないか思うことができました。
<アンケート回答について>
・回答者 21 名/23 名
1.今回は本当に良い内容で、自分が実際に直面する場面等考えながら話を聞くことができて、内容の濃い 1 時間 30 分でした。ありがとうございました。
2.障がいのあるなしに関わらず、人との向き合い方の基本を学べました。とっても良い講演会でした。
3.私も知らない間に子どもに対して「早く」「時間ないよ!!」と焦らせているなあと考えさせられました。障がいがあるなしに関係なく、子どもに対しての発言に気を付けたいと思います。
4.体験型で、色々と考えることが出来た。今後自分の子育てにも生かしていけたらと思いました。
5.普段子育てをしている中でも使っているワード「早く」「あとでね」など言い方を変えるだけでお互いに過ごしやすくなるなと、発達障がいのことだけでなく、とても勉強になりました。
6.障がいについて子どもにも分かりやすくて良かったです。近年、発達障がいについて色々と話題にもなり、言葉では知っていても接し方とか分からないことも多いので、このような障がいを知る機会を今後も続けて欲しいと思います。
7.取り組みを知ることが出来た。ありがたかった。自閉症の息子の事を知ってもらえてうれしい!!
8.疑似体験や劇等でとても分かりやすくて良かったです。子どもたちも一緒に集中して聞けたので良かったです。
9.初めて聞く内容でした。子育て中の身としては勉強になる事ばかりでした。肯定的な伝え方をする、声かけするなど生かしていけると思います。お互いの理解は障がいの有無とは関係なく必要なことだと考えています。今の世の中、欠かせない人との関りや理解を探していきたいです。
10.どんなふうに接したらいいのか分からなかったことが多かったので、講演を聞けてとても良かったです。すごく勉強になりました。
11.体験や寸劇があって分かりやすかったです。障がいのあるなしに関わらず、誰でも具体的に伝える、否定ではなく肯定で伝えるというのは、そうしていきたいと思います。
12.障がいを持った方の感じ方、接し方など普段分からないことを考えるきっかけになりました。
13.皆違って当たり前ですね。私も心の余裕をもって優しい配慮ができるようになりたいです。
14.とても勉強になりました。自分の子どもにも通じるところがあり、実践してみたいと思いました。
15.私の子どもも3人ともとても個性的です。皆それぞれ違う、それは当たり前のことで、それでいいんだなと思え、子育てを温かい心で行っていけそうな気がします。とても良いお話でした。
16.動画や体験を通して障がいのある方の大変さや気持ちが分かりました。伝え方ひとつでもやさしさをもってかかわっていけたらいいなと思いました。
17.準備から当日の運営までいろいろとありがとうございました。体験型の講演でとても勉強になりました。また、普段の子育てでも参考になる内容ばかりでした。ありがとうございました。
18.障がいの話は聞いたことはあっても具体的な思いや経験・見え方や接し方を初めて知ることが出来ました。今後もっと多くの人が理解し、手を差し伸べていけるような社会になるといいなと思います。
19.大人にも子どもにもわかりやすい表現で、発達障がいのある方への理解、接し方、伝え方、また、障がいがある人がどう感じて、どんな気持ちになっているのかも疑似体験を通じて知ることが出来ました。障がいのあるなしに関わらず、日常での子どもへの声のかけ方も改めようと思いました。
20.改めて子どもの接し方を考えることが出来ました。ありがとうございました。
21.2年生の娘も何かを感じ取ってくれたようです。子どもへの接し方への気づきもありました。小学校でも支援級がスタートしました。いろいろなお友達、考え方、うけとり方、感じ方があることを知り、身に付け、成長していくための手がかりになってくれそうです。
<まとめ>
今年度、第 1 ブロックは「コミュニケーション再発見」を活動テーマに、今回の講演会を企画しました。
障がいを持つ方のへの理解、共感、支援などを学ぶことで、結果的に自分自身の子育てや様々な人との接し方にも新たな気づきが得られたと思います。子育て世代には非常に心に響くお話で、アンケート内容には今後の子育てに生かしたいとの回答も多くありました。障がいのあるなしに関わらず、他人とのコミュニケーションを見直す良い機会となりました。
親子で参加出来たことはとても良かったと思います。しかしながら、第1ブロックのPTA会員への浸透は今後の課題かと思いました。
体験型であるとともにやさしい言葉遣いでの講演会は、子どもにもわかりやすく、大人にも理解しやすかったため、非常に好評でした。企画して良かったと思える講演会でした。
しずおか♡おでんジャーのみなさま、素晴らしい講演会をありがとうございました。
活動風景のPDFはこちらからごらんいただけます。